Men's Minimal Wardrobe

Suits
・Black 2B Suit
Tops
・Navy Tailored Jacket
・Rain Coat
・High-Gauge Cardigan
・Pocketable Shell
・White Shirts
・White T-Shirts
Bottoms
・Grey Slacks
・Easy Pants
・Blue Jeans
Shoes
・Black Plain Toe
・Sneaker
・Cheap Sandal
・Black High-Gauge Sox
Bag
・Back Pack
Accessory
・Black Knit Tie

以上が一般男性に必要と思われる最低限のアイテムである。

もちろん、ライフスタイルによって必要とされる洋服はさまざま。
子どもがいるならカーディガンより彼らと遊ぶためのスウェットトップが必要かもしれないし、自転車やバイクに乗るならレインコートよりウィンドシェルが必要かもしれない。

しかし基本、スーツをのぞけば、トップスは6着、ボトムは3着、シューズは3足で事足りる。
もちろんインナーは洗い替えが必要だろうが、同じものを複数揃えておけば、何を着るか悩むことはない。



Pocketable Shell

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雨は降っているが、レインコートを羽織るほど風は冷たくない時。
梅雨時の突然の雨、秋の冷え込み時。
カーディガンよりもアクティブに行動したい時。

ファッションというより、街を生き抜くギアとしてシェルは必要不可欠だ。
それがポケットに入るほどコンパクトになる時代だから、本当に便利な世の中である。


条件は洗濯できることと、フードが付いていること。
大抵のアウトドアブランドの製品はこの条件をクリアしているから、あとは好みである。


薄手ということが大前提なので、たとえばスーツの中に着るような遊び心あるスタイリングもできる。

そう考えるとカラーは黒やグレー、ネイビーなどの都会的な色味がいい。

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アウターなのにハンガーにかける必要がない。
Tシャツと同じくらいコンパクトに収納できる。

ポケッタブルシェルはまさにminimal wardrobeを象徴するアイテムといえるだろう。


Back Pack

鞄における選択肢は1つ。
バックパックだ。

職種にもよるが、大抵の人はバックパックひとつで問題ない。
パーティーには手ぶらで行けばいい。
条件はひとつ、スーツと自身のライフスタイルにマッチすること。


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荷物量、ライフスタイルに沿わないオーバースペックなバックパックはminimalではない。
PCを持ち歩くなら、専用のコンパートメントが付いたもの。
営業職など手提げのバッグがベターならPORTERやTHE North Face Purple Labelの2WAY。

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自転車に乗るならサンフランシスコのMission Work Shop。

普段の荷物量が少ないなら、余計な見栄を張らず小さなものにするべきだ。
ただし、少しのゆとりをもたせること。
他人の荷物を持つ余裕が必要だからだ。

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荷物が少なくとも形が崩れないバックパックが最高だ。
迷ったらおすすめはニュージーランドのAlchemy Equipment。
タフで機能的、かつMinimalなデザイン。

どこに持って行こうが、恥をかくことはないだろう。

Black Knit Tie

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自分でネクタイを購入するなら、黒のニットタイだけでいい。


ほんの少し前まで、これほどニットタイが定着していない国は珍しかった。
数年前のアイビー、プレッピー再ブーム以降、日本でも少しずつニットタイの文化が定着しつつある。


ネクタイは贈り物で貰うものである。

もし人から贈り物のリクエストを問われ、返答に迷った際は「ネクタイ」と答えておいて間違いない。
自分のイメージに合う色や柄は他人のほうがよく知っているし、ネクタイのバリエーションは無限ほどあるのだから、贈る側の選択肢は狭いようで広い。
贈る側、贈られる側の個性があらわれる上、何本持っておいても損はない。
親族や友人の結婚式にはそれを堂々とつけていけばいい。


黒のニットタイは意志の強さを示し、冠婚葬祭どんな人の前でも失礼がない。
プレゼンや上司の付き添いにはセミウィンザーでかっちりと巻く。
白シャツにデニムでフレンチのディナーに行きたいなら、シングルノットでサラッと巻けば問題ない。


もしネクタイの太さで迷ったら、自分の首の太さを確かめるといい。

首と同じ太さのものが最もよく似合う。

究極のAnti Trend

時代や季節によって洋服を使い分ける必要はあるのか。



コットンのカーディガンで凌げない寒さなら、ウールのカーディガンにすればいい。

冬だからといってモコモコのセーターにしてみたり、ブリティッシュやフォークロアなど新しいテイストを無理に取り入れる必要はない。


なぜならデザインを変えれば、合わせる洋服も変わるからだ。


たとえば、厚手のセーターをひとつ買い足したとする。

今まで着ていたカーディガンと違って、ジャケットのインナーに使えない。新しいアウターが必要となる。

アウターを変えれば、今度はそれに合わせたボトムが必要となる。

ボトムを変えれば、それに合わせた靴が必要となる。



一着の洋服が芋づる式にニーズの連鎖を生む。

その洋服に飽きてしまえば、それに合わせて買った洋服はすべて着なくなり、タンスの肥やしとなっていく。


そうして溢れかえったワードローブにヘドロのようにこびりついた洋服を引っ張り出し、適当に合わせては不恰好な装いで街に繰り出す。



無論、そうして溜まった洋服をうまく繋ぎ合わせられる人もいる。

だが、多くの人の場合はそううまくいかない。


アパレル産業の罠は巧妙であり、大概の洋服はそのシーズンの洋服としか合わないようにデザインが設定されている。

洋服を一着買えば、すぐさま消費社会の泥沼にハマってしまうよう仕組まれているのだ。



季節が変わったのなら、変えるべきは洋服のデザインではなく素材。

追求すべきは鮮度ではなくパフォーマンス、クオリティー。



Minimal Wardrobeとはファッション産業へのアンチテーゼ。

時代に振り回され、無駄な消費を繰り返す現代人を横目に、静かに日々を暮らすための洋服たち。



あなたのワードローブには、時代に置き去りにされた洋服がこびりついていないだろうか。




Sneaker

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ミニマルなスニーカーは難しい。


まずは雨との戦いである。

雨が染み込むキャンバス地はもちろんダメだ。


アッパーがレザーなら防水スプレーが有効だが、ソールにポリウレタンを使用しているNIKEのAirMaxやnewbalanceは加水分解の危険が高まるためNG。



次は合わせやすさである。

隣接するブルージーンズ、グレースラックスとの相性を考慮すれば、色は間違いなく単色の白か黒だ。



最後に、スニーカーにおいてコンパクトなデザインとは。


できればブランドロゴなどないほうがいい。

ボリュームがあり脱ぎ履きが面倒なハイカットではなく、ローカットである。

ソールもなるべく薄いほうがいい。


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あとは好みである。

ここまで挙げた条件をクリアするスニーカーの例を挙げると、

adidasのROD LAVER

converseのALL STAR OX leather

VANSのAUTHENTIC leather

など。


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しかし最近ではVANSから防水、透湿機能を備えた素材「VANS GUARD」を使用したスニーカーが展開されるなど、防水スプレーの必要すらないスタイリッシュなモデルが登場している。


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防水性に欠けることを除けば、NIKE lab.の展開するスニーカーは削ぎ落とされたミニマルなデザイン。



スニーカーは消耗品である。

にもかかわらず、シーズンによってデザインが変わり、同じものが二度と手に入らないことが多い。


こだわりすぎるのはよくないが、実際に履いてみて「これだ」と感じたものはストックしておくのもいい。

最も履き心地が良いのは、履きなれたスニーカーなのだから。




Mackintosh

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少々の雨で傘は差さない。
荷物が増えるのはminimalではないからだ。


とはいえ大切なスーツがびしょ濡れのままでは、重要なプレゼンやパーティーに臨めない。
雨風をしのぐコートが必要だ。

Mackintoshのdunkeldは間違いない。
スマートなのにジャケットの上からでも羽織れる計算されたシルエット、レインコートとは思えない上質なボディー。
スーツの上からはもちろん、無地のTシャツの上から羽織るだけでも絵になる。

Barbourやシェルでも良いが、そのルーツからタウンユースにはどうしても野暮ったさが残る。

レインコートだけでなく、Mackintoshというブランドはモノづくりに一切の妥協、無駄がない。
Minimal Wardrobeを思考する上では切っても切れない存在といえる。